先日は『中堅社員の楽しさ』に触れましたので今回は『中堅社員の辛さ』について。

といっても、楽しい、辛いはその人の捉え方に寄るので書いてみると同じ内容かもしれません(笑)。また、自分自身ずいぶん昔のこと、ということもあってあまり辛い思い出はないんですよね。自分が管理職世代になってから辛そうな中堅社員は見てきたのでその時のヒヤリングの内容も踏まえながら書いてみたいと思います。

希望していた部署、仕事と違う部署、職種に配属された。

自分自身がそうでした(笑)。昔のブログでも書きましたが、元々車好きで選び、入った自動車部品メーカーである会社だったのですが、配属されたので当時会社が力を入れていた(であろうと思われる)新事業分野、すなわち非自動車分野を事業にする事業部でした。また、配属面談時に伝えたソフトウェア開発希望、英語は避けたい、本社勤務のうち叶ったのは本社勤務のみ、でした。自分としては辛い、嫌、というよりも自虐ネタにしていましたし、大勢の新入社員同期がいる会社で人気部署を希望していたので会社からすると優秀な人から選んでいけば私は外れるよなぁ、と思っていました(笑)。旧帝大、6大学出身などがほとんどでしたので私のような地方大学出身では院卒とはいえ歯が立たないかなぁ、と。

自分のことはともかく、管理職になって自分の出向先に入社してきた部下はたいていがバーコードやQRコード開発、もしくはロボット開発を希望している人が多いところで私の所属する部署に配属されてくる子は希望と違う部署に配属されたことになります。当時隣の室の子から相談を受けた時、初めのうちはそれを受け入れて頑張っていましたが、数年経つとやはり元々希望していたロボット関連の開発に移りたい、とのことでした。

本当の理由は?

彼の同期がロボットの部署に配属されて新製品を開発に頑張っているのを見て羨ましいのかなぁ、などと思っていたのですが、たまたま酒の場で聞いてみると・・・。

ロボットの部署に配属された同期の子も仕事は大変(多残業、有休が取れない)なのは聞いていたが、そもそも彼自身、今の部署に不満があってそこを離れたいと。忙しいのは構わないが、やっている仕事の背景、目標、目的は上司の方に教えてもらえず、「いいから、やれ!」「お客さんが言うんだから」と言われるだけなのでモチベーションが上がらず。いつになったら終わるのかも分からず残業多く、有休も取れない、計画的に有休を申請にしていても直前にキャンセルせざるを得ない状況になったりする、そんな状況だったそうです。彼の上司と直接一緒に仕事をしたことはありませんが、まぁ、そんな気がする・・・(笑)。

彼の上司との面談時に異動希望を伝えるも、「まだ早い」「今の仕事をもうちょっと頑張ってみろ」と言われるだけです。面談シートに異動希望の欄にチェックしているものの、面談時に書き換えさせられるそうです・・・。

残業?

話は逸れます。

私が入社した頃は比較的(バブル崩壊から回復基調で)景気が良く、残業に規制はありませんでした。どれだけ残業しても、休出してもその分だけ残業代が支給されていました。しばらく経つと、会社の状況で月の残業時間を規制されることもありました。一か月で40時間(1日2時間)まで、とか。ただ、当時は自分の要領も悪くそれだけ残業時間があっても仕事終わりません。仕方なしに、無償残業に手を染めることになります(もう時効、ということで)。残業時間は40時間分、でも普通に夜10時過ぎまで仕事していました。それを辛いとも思わなかったですし、自分への自己投資と思っていました(日付が変わるまで仕事している人もいました)。

それから過労死がニュースになったり、体調不良になったり、と当時の働き方への疑問が上がってきて無償残業はダメ、となりました。また、過去に遡って無償残業した分は会社が支払う、ということにまでなりました。今では36協定なども出来ていますね。働き方が大きく変わりました。

ただ、仕事が減るわけでも人が増えるわけでもないので中堅社員への負担は増えます。もちろん、中間管理職への負担も増えます。DX化などで仕事が効率化されていると思いますが、それを上回る勢いで仕事は増えています(一時的かもしれませんが)。今は経営指標や管理手法が増えて管理しやすくなっている反面、経費、人件費など管理される側からすると苦しくなっていますね。

なので、成長カーブが昔に比べると緩やかになっていて、でもある程度の年齢になると昇格させざるを得なくなる。なので同じ世代での優秀な人と普通の人の差が以前に比べてかなり大きいと思います。優秀な人は自己投資したり、同じ業務でも要領よくやったり工夫しながらやって自分の経験、スキルを上げることが出来ます。その優秀な人が管理職になった時に自分のメンバーのレベル、考え方に驚くでしょう。

結局

その子は辞めていきました・・・。

と思っている人もいるかと思いますが、まだ頑張っています。当時相談を受けた私はいくつかアドバイス的なことをしましたが、最終的には彼が自分で決断して続けているのだと思います。その課では他のメンバーは辞めた人も多い課です。組織開発のプログラムを受講していたので多少良くなったようではあります。

辞める、移動したいという中堅社員は実は別の事を理由に思っていることが多い、また、配属される部署は選べない、配属されてしまうと希望を出してもなかなか移動させてもらえない、ということですね。

私は中堅社員の頃は移動したいとはあまり思っていませんでした。思わなくても移動させられたし(笑)、それが良い経験になっているので。管理職になってからですかね~。移動したい、というか当時の部署から出たい、と思うようになったのは。その辺りもまた機会があれば触れてみたいと思います。

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