潜在意識とは、自覚されていない意識です。主に自身の過去の経験などをもとに無意識のうちに蓄積された価値観、習慣、思い込みなどによって形成される、とされます。
潜在意識によって・・・
プレッシャーを感じたり、ストレスを感じたりするのに意識することはないと思いますが、そういったものは潜在的に感じたりするものなのでしょう。また、ゴルフや野球などのスポーツでも思った通りに身体が動いてくれなかったり、逆の結果になった、といった経験もあるでしょう。仕事の場では例えばプレゼンをしていたら内容が飛んでしまったり、早口になってしまったり。
良く、『己を知ろう』、と触れていますが、この己の潜在意識がどのような思考原理かを知っておくことは自分のメンタルをコントロールする上で非常に有効です。また、アスリートであれば、その潜在意識から自身の身体がどのように反応するのか(脊髄神経)、を知っておく必要もあります。このような考え方はイップスへの対応にも有効です。
潜在意識はどう理解する?
よく言われることなのでご存じかもしれませんが、潜在意識というのは否定形を理解できません。具体的には例えば野球のピッチャーがコントロールに自信がない時に『フォアボールは出したくない』と思うとフォアボールが出てしまったり、ゴルフで『池に入れたくない』と思うと池に入れてしまったり。身に覚えがある人は多いでしょう。
これは『潜在意識が否定形を理解できない』と考えると理解できます。ピッチャーが『フォアボールを出したくない』と思えば、潜在意識は否定形を理解できないので『フォアボールを出そう』と認識します。ゴルファーが『池に入れたくない』と思えば否定形を除いた、『池に入れよう』と認識します。決して腕が足りていないだけではありません(笑)。
違った形の例を挙げると、
『自分がバナナを食べているところを想像しないでください』
どうでしょうか?まず、バナナを食べているところを想像してしまいませんでしたか?こういうことです。否定形を認識するためにはまず肯定形をイメージしなくてはなりません。
車を運転していて危ない、と思った時に『右はダメ!』と思うと右に行ってしまったりします。本人のリアルな意識とは別です。
ちなみに言語的には・・・?
尚、日本語はそうなりやすい言語です。日本語は文法の構造上、その分の結論は最後まで聞かないと分かりません。『これはペンです(ではない)。』最後まで聞かないとペンなのかペンじゃないのかが分かりません。しかも、『ペン』という言葉を先に認識する必要があります。
一方、英語は『This is (not) a pen.』と肯定、否定が決まってからペンという言葉が出てきます。結論が先に分かるんですね。
実はこのように結論が最後まで聞かないと分からないのは日本語と韓国語だけだそうです。文法構造上、日本語と韓国語、また英語、スペイン語、中国語などは同じなのでそれぞれは単語を変えれば普通に使えてしまいます。発音はおいておいて。余談ですが、世界で英語が下手な国民は日本人と韓国人、と言われている(本当にそうらしい)のはこういったことも影響しているのでしょう。
話は戻しますが、日本語を話す日本人は結論を話す前にたくさんの副詞、説明が入るので言いたい事が分かりにくくなってしまいがちです。つまり、潜在意識は混乱します。
潜在意識をどう使う?
ここまで述べれば潜在意識とどう付き合えば良いか、は分かると思います。決して否定形を使わないことですね。この文章がもうダメ(笑)。肯定形を使いましょう。
『フォアボールを出したくない』⇒『自分のベストピッチをすることに(バッターを打ち取れるかどうかは別の課題)』
『池に入れたくない』⇒『フェアウェイに打つ』『池を超える距離のクラブで打つ』
『(パットで)ショートだけはしたくない』⇒『カップに届かせる』
『(サッカーのPKで)外したくない』⇒『(ターゲットを決めてそこに)打つことに集中する』
などです。
日本人と欧米人の違い
また、余談ですが、英語では否定形での表現をしません。
『緊急時はエレベーターを使わないでください』⇒『Use stairs(階段) in emergency』
『立ち入り禁止』⇒『Keep Out』
『バッグを忘れないでね』⇒『Remember to have a bag.』
です。日本人はすっかり否定形を使うように習慣づけられていますが、少しずつでも肯定形を使うように自分に刷り込んでいきたいですね。
こちらでも軽く自己紹介しています。⇒コーチ探せる、事業継承面門ネット、Truly App
Twitterでも軽く呟いています。
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