今日は『刃を研ぐ』について考えてみたいと思います。表題は①となっていますが、特に意味はなく、このテーマが好きなので長くなりそうだなぁ、と思っていくつかに分かれるかも、と思って①にしています。書いてみたらそれほど書くことはなく①で終わるかもしれません。
木こりの話
以下は書籍、『7つの習慣』に出てくる有名な話です。
森の中で木を倒そうと、一生懸命ノコギリをひいているきこりに出会ったとしよう。
「何をしているんですか」とあなたは訊く。すると、
「見れば分かるだろう」と、無愛想な返事が返ってくる。
「この木を倒そうとしているんだ」
「すごく疲れているようですが……。いつからやってるんですか」
あなたは大声で尋ねる。
「かれこれもう五時間だ。くたくたさ。大変な作業だよ」
「それじゃ、少し休んで、ついでにそのノコギリの刃を研いだらどうですか。そうすれば仕事がもっと早く片づくと思いますけど」とあなたはアドバイスをする。
「刃を研いでる暇なんてないさ。切るだけで精いっぱいだ」と強く言い返す。
んなアホな、と思うかもしれませんが、忙しさに振り回されている組織、職場ではこのようなことが良くあります。
自分、周りを振り返ってみると・・・
忙しくて有休休暇が取れない、人に教えるよりも自分でやった方が早い、新しいソフトを入れたけどマニュアル読んでその使い方を覚えるよりもこれまでのやり方をやった方が早い、などなど。心当たりありませんか?
短期的に目の前のことはこの方が良いかもしれませんね。でも、長期的には結局体調壊してしまって仕事が出来ない、いつまでも手離れせずに自分でやるしかない、時間が出来たら新しいソフト使ってみようと思ってるけど、結局時間が出来ない、等々。
刃を研ぐ時間を取れる?
刃を研ぐのは手段であって目的ではありません。目的は安定して仕事のパフォーマンスを出す、この仕事を多人数でやることによって仕事のバラつきを減らす、新しい取り組みをする、仕事を効率化して新しいことのために時間を取る。
つまり、目先のことではなく、先々に効果が出ることなのでなかなか目の前が忙しいと刃を研ぐ時間を取れません。仕事を例にしましたが、自分の趣味やプライベートでも同じです。
4つの象限
作業、行動など、大きく4つの象限、領域に分けることができます。
緊急なこと:即座の対応が必要な行動。
重要なこと:自身、組織の目標、なりたい姿への行動
人によって何が緊急で何が重要か、というのは異なりますので一概には言えませんが、組織であれば何が重要で何が緊急か、というのは示しておく必要があるのかもしれません。というか、あるでしょう。刃を研ぐというのはこの第二領域、『重要だが緊急ではない』ことに時間を割くことに他なりません。これは個人であればその人の主体性が必要で、自らを奮い立たせなければ出来ません。組織であれば重要なこと、長期的な目標に目を向ける風土を作っていかなければなりません。決して面白くない、地道なことかもしれません。しかし、将来花開くにはやっておかなければならないこと、がこの第二領域になります。
正のスパイラル?
最終的には第三領域、第四領域のことには時間を取らず、第一領域のことは素早く済ませ、第二領域のことに時間を割くようにすることが目的となります。第二領域のことに時間を割くと、不思議と第一領域のことが発生することは減ってきて、ますます第二領域に割けるようになるので良いスパイラルが回るようになります。それはそうですよね。クレームが出ないように普段から質の高い仕事ができる。納期に余裕をもって仕事ができる、病気、ケガ、故障は事前に予防できる、わけですから。むしろ時間が余っちゃいます。
やっぱり長くなりそうなのでこの辺りで一旦留めておきます(笑)。
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