最近は優秀な人でも管理職になるのを避けようと思う人もいるようです。

自分が担当者として仕事をしている時に自分の上司を見ていて『管理職になっても・・・』と思うようです。

更に上役(部長や役員)から目標達成、その途中経過に対する厳しいフォロー。メンバーが期待通りの結果を出せない、メンバーは残業規制、36協定等であまり仕事出来ないけど、それを管理職がカバーしなければならない・・・、そういうところが見えてしまうようです。

日本では出世、昇格、昇給というと管理職になっていくしかありません。最近はちょっと変わっていますが、よほどの大手でないとそうなのではないでしょうか?アメリカでは管理職だけでなく、上級職などがあります。技術者であればPrincipal Engineerだったり。なので、管理職は上司、というよりも役割の一つです。それぞれの仕事観、優先順位などで自分の仕事が選べるわけです。もちろん、給料も変わりますのでそれを受け入れる必要があります。

個人的には管理職になって得た経験は非常に大きなものでした。なろうとしてなった、というよりもシンガポール赴任したら必然的に管理職になってしまった、という・・・(笑)。その時点では係長格でしたがそのシンガポールでは部長職。問答無用でした(笑)。

管理職になると見える世界が変わります。もちろん、大変です。それまでの考え方、やり方では成果は出ません。ただ、上役、役員の言われるように一生懸命やっていればそれなりの成果は出ますが、メンバーからの信頼は得られません。まぁ、自分は独り身だし週末に仕事することがそれほど苦になりませんでした。日本に向けての仕事はどうしても日本語で、になるのでその資料は私が作るしかありません。週末、朝からゴルフして昼から会社にいって資料作りしたり、メールを確認したり、メンバーの仕事を確認したり、普通にやっていましたしそれらは自分にとって苦になりませんでした。平日はメンバーも定時には帰ってしまうし、自分も友人と食事行ったりしていたのであまり遅い時間まで残ることはしていませんでした。こういった働き方をしていたらメンバーに管理職になりたくない、と思わせてしまったかもしれません。そりゃそうですよね・・・。

ただ、自分にとってはここで苦しんだ経験は日本に帰ってからも大変役に立ちました。給料が増えるかどうかは別にして実践的な自己投資になりますし、こういった経験をメンバーに押し付けることさえしなければ非常に良いマネージメントが出来ると思います。

先日昔の同僚に会った際、彼は優秀だったのですが、管理職にはなりたくない、と言っていました。私の仕事の仕方を見ていたわけではないですが(笑)、360°評価や職場力アンケートで低得点の上司を見ていてそう思うようです・・・。彼のような優秀な、経験が豊富な人が管理職になれば非常に良いチームになると思いますが、こう思ってしまうのは残念ですね。

自分の後任を育成する際、その人がこんな管理職になりたい、と思わせるような振る舞い(出来れば成果/結果も)をしていきたいですね。管理職になりたくない、という人は会社が用意してくれたレール以外に生き方を積極手に考えていきたいですね。

 

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