こちら↓の続きです。

ミルウォーキーからクリーブランドに向かうフライトがキャンセルされ、翌日朝一には会議があるのでなんとかそれまでにクリーブランドに到着しなければならない状況、というのを先回のブログで触れました。

ミルウォーキーからクリーブランドへはフライトだと1時間ほど。車で走ると距離にして700㎞弱、時間にして約6時間ほどです。レンタカーを借りて自分で走る方法と、リムジン(いわゆるタクシー)で走る方法があります。また電車だと遅い時間なのでもうないかもしれませんが、何度かの乗り継ぎをすればいけないことはないようです。あとはこちらに宿泊して翌朝先方へ連絡して朝からの会議をキャンセル、もしくは変更してもらう、などが手段としてはあります。

今回は天候のせいでのフライトキャンセル、アメリカでは良くあることなので先方は理解してくれると思いますが、この会議を逃すと出張者は目的を達成出来ないばかりか、今後の事業計画、実績にも影響を及ぼしかねない重要な会議ですので、日本からの期待が大きく、なんとしても代替え案を取ってでも目的を達成しなければなりません。

ここは駐在員の腕の見せ所ですが、現実的に取れる手段は・・・。会議の変更も明日朝になるため、出張者がこちらにいる間に再設定できるかは分かりません。当然、先方もVIPなので早々時間が空いているわけでもありませんので。

となると、出来ることは絞られてきます。車での移動が現実的ですかね。出来ればリムジンでプロのドライバーに運転してもらい、出張者への負担を掛けないようにする、と。ただ、費用はかなり掛かることになりますね・・・。

結局どうしたか、ですが、結論から言うとその日のうちにフライトで飛びました。当初の予定よりは時間が遅れましたが、その日のうちにクリーブランドに到着し、ホテルにチェックインして翌日の会議にも問題なく出席できました。今にして思えば、シカゴまで車で行ってそこからフライトで、という案もありましたが、その時は思いつきませんでしたので結局ミルウォーキーからクリーブランドへ飛びました。

さて、どうやって?です。一つラッキーだったのは元々乗る予定だったフライトは天候で大幅に遅れましたがとりあえずミルウォーキーに飛んできてくれたことです。ミルウォーキーに到着したのは予定よりも5時間ほど遅れて夜の11時頃でした。その情報は我々が空港に戻ってキャンセルの話を聞いた時に分かっていたのでそれまで待っていました。

アメリカで地方空港を飛び回る飛行機は色々な空港に立ち止まりながらその日の最終地へ移動し、翌朝はそこから出発します。つまり、今回の場合、その機材は乗客を乗せるにはキャンセルになったもののミルウォーキーからクリーブランドへは飛ぶ必要があるわけです。でないと、翌朝にクリーブランド出発予定のフライトが飛べなくなってしまいますので。つまり、この機材も客は誰一人いなくてもクリーブランドには飛ぶわけです。

ここから交渉です。

まずは窓口へ。事情を説明し、乗せてくれないか?と。航空会社にも当然色々な規則、ルールがありますから、それに反したことを許してくれるわけがありません。その機材が到着し、パイロット、パーサーがいたので彼らに突撃&お願いしました。どちらにしても彼らもクリーブランドへ飛ぶ必要がありますので。彼らはとりあえずOKと言ってくれました。事情は分かるし、彼らにとって特に不利益はないので。あとはセキュリティです。搭乗前のセキュリティーチェックポイントはすでにCloseしています。我々は預けている荷物はなく、全て手荷物なのでセキュリティチェックポイントのマネージャーが手荷物の中身までしっかり細かくチェックすることでOKしてくれました。ずいぶん時間かけてしっかりやりました。そりゃそうですよね。アメリカの地方の空港に日本人2人がかなりイレギュラーなお願いをしているので(笑)。英語は拙いながらもなんとか会話出来るだけの会話力はありましたし、フライトの仕組みについてもある程度知っていたのでそこをついた、且つ先方に不利益を与えないような交渉をしたので認めてくれたのでしょう。

結局、我々二人とキャビンアテンダントだけを乗せてそのフライトは飛びました。一応、我々がいるのでキャビンアテンダントもルーチンの説明は行っていましたが、我々は搭乗するや否やほぼ爆睡であまり聞いていません(笑)。クリーブランド空港に着陸する時の音、振動で目が覚めました。降り掛けにお礼で出張者が持ってきていた手土産の一部をそこで手渡し、無事クリーブランドについて出張者もホテルにもチェックインできました。一応、飛べることが決まった時点でホテルに電話しておいたのでキャンセルにはされず待っていてくれました。

当日の会議、出張者は時差ボケもあってかなりお疲れのようでしたが、私も就寝したのが2時頃、6時起き。頭がボーとしている中での会議でしたが、昨晩の件が先方にもかなり好評(?)で良いアイスブレークになりました。相当出張慣れしているアメリカ人のVIPでもそこまでしたことはない、今回はそこまでして来てくれた、と好意的に受け取ってもらえたようです。

この件はこれ以降私の鉄板ネタになりました(笑)。現実をしっかり把握して、誰にも不利益を被らせないようなストーリー、シナリオをしっかり作ってゴールに繋がれば意外になんとかなってしまう、という自分自身の成功体験になりましたし、自信になりました。火事場の〇ソ、とフィジカルな力を出したわけではありませんが、脳内での火事場のク〇力を発揮できたのではないか、と思います。こうして私自身のサバイバル力は養われたんだと思います。海外出張で初めての国へ行っても少々のハプニングでは動じなくなりました(笑)。

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