先日、ゴルフで一緒に組になった人と話しをしていて興味深いことがあったので自分への備忘録としてこちらで取り上げておきます。
その人の年齢40代中盤です。10年前あたりよく一緒になってクラブ競技や対外競技にも積極的に参加してそれなりの結果を残されていました。学生時代は野球をやっていて身体の大きくドライバーショットは280ヤードは飛んでいると思います。
その後は仕事や子育てが忙しくなってゴルフからは若干距離を置いていました。最近、その辺りも落ち着いてきてまたゴルフに時間を割けるようになってきたようです。
10年前あたりに一緒に廻ったことは飛ぶだけでなく、アプローチもパットも非常に上手でした。だから良い結果を残せていたのでしょう。
最近はアプローチ、パットが思うように打てず、スコアになかなかならないようです。打ち方は洗練されていて(以前よりも)綺麗なフォームで打たれている感じです。実際、この日も優しめのアプローチやパットでミスしているところを多く見かけました。
昼休憩中に色々話しが出来たのでその辺りに触れてみるとショートゲーム、特にパッティングで自分の感覚が分からなくなった、と言っていました。10年前辺り、良いスコアが出ていた際は何も考えずに構えてパッティングしていてそれが寄ったり入ったりしていたが、今はそういう感覚がない。アドレス、ストロークの形を気にして自分の感覚(スピード感、タッチ、ボールの描くライン、等でしょう)が全く出てこなくなった、と言っていました。
ゴルフは他のスポーツよりもはるかに多くの情報が溢れています。上達指南本、雑誌、ネットでの情報。最近ではYoutubeでのレッスンなど。また道具もかなり進化しています。飛ぶ/曲がらないドライバー、ボール。〇〇理論、AIで設計したクラブ、〇〇工法にて製造されたクラブ。〇〇打法。人間工学に基づいて設計されたインナーシャツやパンツ。疲れないシューズ、ソックス。更に今では弾道解析も当たり前になっています。
これだけ色々な情報が増えているスポーツはゴルフだけではないでしょうか?他のスポーツもプロの世界では色々あるでしょうが、アマチュアを巻き込んでここまで膨れ上がったスポーツはないのではないでしょうか?
話しが逸れました。
その方は色々な情報を取り込んで練習して綺麗なスイング、ストロークになった一方で自分の持っていた感覚というものが消えてしまったようです。
ゴルフは上記のように非常に多くの情報があるのでそれらをうまく取り込んでいけば綺麗なスイング、真っすぐ飛ばすことは難しいことではないかもしれません。ただ、自分の感覚がメインのショートゲームではそれらの情報が生かされにくいのでしょう(自分もそう感じています)。それがこれだけ道具の進化や情報増大があってもアマチュアゴルファーのスコアが大きく伸びていない原因かもしれません。
また、感覚派の人が理論派に生まれ変わる際にはこうした道を必ず通ります。自分の感覚を試行錯誤しながら言葉に置き換えて自分のモノにしていけば自分の身体の調子やメンタルに影響を受けずに再現性を高めることが出来ます。つまり、ラウンド中に失敗してもその原因がすぐに分かり自分で調整、修正することが出来ます。
この方も感覚がなくなったことをネガティブには捉えていません。何とかモノにするためにショートゲームに集中して練習する、と言っていました。以前触れたべき乗論に従えば今は伸び悩んでいる(スランプの)時期。根負けせずに続けて行けば必ず以前以上のスコアを出せるゴルファーになるでしょう。自分もそんな彼から刺激を受けたラウンドでした。
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