タイトルを見て『なんのこっちゃ?』と思いますか?
私が会社員、管理職時代に気にしていたことです。『背景・目的・目標』です。
背・目・目って?
モノゴト、特に会社では上司からの業務指示など。それらには基本的に必ずそのモノゴトを行うことになる背景、目的、目標があります。
自分自身は上役、お客さん、他部署から仕事、依頼、案件処理の指示なども貰う時は必ず背目目を確認するようにしていました。まぁ、大体面倒くさそうな反応をされますが・・・(笑)。というか、そういう指示、依頼する人も背目目を理解しておらず、『いいからやれや』といった雰囲気を感じることは多々ありました(笑)。そういう場合は自分なりに背目目を考えて(考えればそれなりに簡単に分かる、思いつくものです)自分のメンバーに依頼する時に伝えたりします。
背景 – Back ground
背景はその仕事に取り組むことになった背景ですが(仕事であれば)、自分の場合は製品開発が主な仕事の時は世の中の動向、競合の動向、顧客の(潜在的に)欲しているモノ、です。もう少し具体的に言うとなんだかんだでマーケットリサーチしてそれを分析した結果です。この製品か開発すれば顧客からは喜ばれて、5年後にはみんながこの製品を活用して便利になっている、といった妄想を含めたイメージです。
最近は世の中動向が目まぐるしく変わります。コロナ渦で在宅勤務になったり、タッチレス、物価が上がって価格を下げたい、円安になったので輸出に力を入れたい・・・、などなど。
ビジネスに限らずオフィス内のルーチンワークでもあると思います。ルールだから、規則だから、慣習だから、で仕事として行うこともできますが、自分自身が広い視野を持って成長していこうと思えばどんな仕事でもその背景などを考える癖をつけた方が良いです。
そうすればその仕事に対する目的や目標を立てられるしモチベーションも上がります。またそういった考える癖は他の仕事などでも必ず役立ちます。
個人的にこの辺りがブルーカラーとホワイトカラーの違いだと思います。もう最近はこう言った言い方はしませんが。
目的 – Purpose
目的は背景にちょっと近いと言えば近いです。嫌らしい話し、売り上げを〇〇%増やす、などが直接的で分かりやすいですね。それ以外にも今回は直接売り上げに繋がらなくてもお客さんに恩を打って数年後の売り上げに繋げる、などもそうです。マーケットに先に導入して先行者利益を取って早めに撤退する、などの具体的なストーリ、戦略なども含まれますね。
個人であれば自身の経験値増、成長もありますし、給料増のきっかけ、などもあります。何かしら自分のモチベーションに繋がれば良いのではないでしょうか。
定量的、というよりは定性的なもの、というイメージですね。
目標 – Target / Goal
定性的な目的に対して目標は定量的なものです。英語にするとターゲット、ですが具体的に目指すものになります。目的で「売り上げを〇〇%増やす」をもう少し進めて『売り上げを〇〇(時期)までに〇〇円増やす』などです。それがはっきるするとそれを達成するための具体的な施策、アクションを明確にしなければなりません。
個人でもいつまでに、何を、どれくらい、と具体的にすればするほど月々の、日々の行動がはっきり決まります。そこまではっきりするとそれをやり切るモチベーションを維持するにはやはり背景や目的を明確にしてワクワク感を演出したいですね。
背・目・目を伝える
自分がメンバーに指示を与える立場になった場合、なるべくこの背目目を伝えるようにしたいですね。私自身の経験上、伝えようとしてもあまり興味がない人も一定数います。「そんなん良いから何やれば良いか、早く教えてよ」みたいな・・・(笑)。こういう人はあくまで業務を作業としてこなしたいタイプの人ですね。出来ればこういう人にも根気よく背目目を伝えるようにすると業務完了した時に達成感がより高まり、自分で自分の仕事に意義を見出します。
また、部内、課内では普段のミーティングなどで背景、目的くらいは伝えておくようにしておくと良いと思います。そうすると一体感のあるチームになってメンバーも自律的に動けるようになります。これが一番の人材育成だと思います。
まとめ
背目目を伝えるのはかなり面倒です。伝えたところですぐに効果、成果が出るものではありません。ただ、やっていかないといつまでたっても変わらない、自分の後任がいない、なんてことになりかねません。
実際、自分の歴代の上司でしっかりと背目目を教えてくれる上司はほぼいませんでした。昭和時代は「上司の言うことは絶対だ」「良いからやれ!」「ルールだから」のような風潮がありました。その結果、一握りの人だけが成長する結果になりましたがそれが自分で背目目を考えていた人です。つまり、自分で一つ、もしくは二つ上の職位の立場でモノゴトを見ていた人ですね。そうでない人は上に立つとメンバーを成長させられないし、「あいつはダメだ」とレッテルを張ってしまう傾向があると思います。
そのために自分も成長続けなければいけないし、それまで気にもしていなかったことをしっかり言語化して伝える、という能力が磨かれマネージメント能力は向上するし、昇進しても必ずすぐに役に立ちます。
自分自身は管理職時代、週に半日ほど、必ずみんなの業務の進捗とその背目目を確認する場を設けていました。背目目は大きくは変わらなくともその中の目標は日々変わることがあります。状況が変わってその業務優先順位が変わったり。必要に応じてメンバーと話し合って目標の軌道修正をしなければなりません。
また、成功するかどうかわからないけど、やってみなければならない、なんて状況もあります。そういったものもメンバーとしっかり握って上司が腹を括っておくことでメンバーは安心してそのことに取り組むことが出来、上手く行っても行かなくても信頼関係を作ることが出来ます。
管理職でなくても自分の取り組んでいる仕事、業務、行動の背目目を今一度振り返って考えてみてはいかがでしょうか?もしかしたら今やっているコトは必要ないことかもしれませんし、もっと他に重要なことがあるかもしれません。
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