自分が管理職時代、メンバーの中にうつ病で休んでいる人がいました。以前もこちらで軽く触れました。今回はそちらの意味(?)でのメンタルも触れてみます。
うつ病?
私は専門家ではないので医学的なことは全く分かりません。ただ、なんとなく・・・、と思って聞き流してもらえれば、と思います。
うつ病、と診断されたメンバーはいました。私が担当者時代に4~5年遅れで入社した東北にあった旧帝大の院卒の人でした。非常にまじめな人で地頭が良い、という印象でした。言われたことはきっちりやる、というかやろうとする人です。ちょっとしてからファームウェア(組込み式のソフトウェア)の開発に携わるようになって、なんとなく向いているのかなぁ、と思っていました。本当にコツコツと・・・。ファームウェアの評価でも思いつく全パターンを時間をかけてじっくり完璧にやり切る。それをレポートに細かく残す。レポートがA4で100ページ以上?傍で見ていても電話帳のような厚さになっているようなレポート、報告書でした。普通の人は多くても数10ページです。あとから思えば「アスペルガー症候群」のような傾向のあった人かもしれません。で、当時の彼の上司が『こんな分厚い報告書、全部読めっていうの?』と言ってしまいました。彼からすると彼の努力、アウトプットを直属の上司に全否定されたような気になったでしょう。
それ以降、彼は休みがちになり、出社しても目が虚ろで声を掛けてもあまりリアクションがなく・・・、でした。結局、うつ病と診断され、会社を休んで治療をしていました。一旦、というか何度か復帰しましたが、何度か、というところで察してほしいですが、出社してもすぐ休むようになりました。そして最後は退社してしまいました。
躁うつ病??
躁うつ病は躁状態とうつ状態が反復する症状だそうです。自分の周りにはいませんしたが、当時の友人で躁うつ病と診断された、と教えてくれた人がいました。お互い、職場関係の繋がりではなく、全くのプライベートなので接している時は全くの普通でした。ちょっと思い込みが強いかな、とか自分の価値観に反した現象があるとそれに対してきつく反応してしまう、というところは見受けられました。あまり価値観の違いを認められない、という感じですかね。
新型うつ病??
新型うつ病、というのは医学的な病名ではありません。うつ病と区別されるのは、新型うつ病の傾向(正しい表現か分かりませんが、このように表現しておきます)のある人は、仕事に対してはうつ病のような傾向、ただ、会社から離れると普通になる、というものだそうです。うちの会社では職場では虚ろ、家に帰ると元気なのでとにかく暇を持て余しており(うつ病の人は部屋でも虚ろになっている)、時間潰しに娯楽施設に出かけたりしていました。傾向として、仕事を任せても自分勝手で無責任、他社への批判が多い、プライドが高い、などがあるそうです。
さて、メンタル
さて、メンタルというところに戻ってみます。うつ病と診断された方、というのは元々何かしら原因、要因があったんだと思います。上記の例だと自分の努力を全否定されたこと。それを本人がどのように受け止めたかは本人にしか分かりませんが、どうなんでしょうか?当時はまだうつ病という言葉が広まる前だったと思いますが、当時のうちの職場では流石に人格を否定するような発言はありませんした。上記の発言をどう捉えるか、にも寄りますが。上司本人は彼に対して、というよりも分厚い報告書を立場上読まなければならない(忙しいのに、他のメンバーはこんな分厚い報告書持ってこないのに)という状況に対して、というので発作的に出てしまった発言なのでしょう。
こういったことは日常あると思います。相手の価値観、感情はコントロールできませんし、自分の感情すらなかなかコントロールするのは難しいです。特に発作的に起こった現象に対しては。
それを自分の中でどう消化するか、出来るか、なんですよね。
モノゴトの捉え方
古代ギリシャのエピクテトスは『人はものごとによって悩むのではなく、その受け取り方によって悩むのである』と言っています。メンタルの強い人、私的にはスキルのある人はこの受け取り方を意図的にコントロールできます、というか無意識にしています。上記の例だと、「じゃぁ、最初から報告書の型を教えておいてくれよ、この使えない上司め!」とでも思って夜酒でも飲んで周りに愚痴っていればメンタルを病むことはないでしょう。大体の人はこのような処理の仕方だと思います(笑)。「これまでの人はここまでちゃんとやる人はいなかったんだな。じゃ、ここまでやり切った自分にはチャンスだ」とか「この上司は私の潜在能力を理解できないんだ、可哀そうに」などと考えると周りに愚痴ることなくポジティブに捉えることが出来ます。もしくは、「ここまでちゃんとやらなくても、適当に手を抜いても良いんだ。今度からはそうしよう」とか。
心理学的に・・・
心理学を勉強すると、色々な知識を得られます。それを自分に当てはめて自分の価値観、考え方を理解するとそのコントロールが出来るようになります。ここで細かくは触れませんが、幼少期、成長期の環境や教え、しつけによって色々な禁止令(存在するな、など12種)、ドライバー(完全であれ、など5種)があります。自分はどの傾向が強いかを知っておくとその状況で悩まなくなります。カウンセラーはこれらにある行動療法を活用してこの認知を変えて心の負担を減らす、といった施術(?)をします。捉え方はあとから考えると「あぁ、そうか、確かに」となって気分の落ち込みを和らげることができます。でも、やっぱりその場で受け流せるような捉え方を出来るような考え方の癖をつけていきたいですね。やりすぎると「いい加減」「無責任」に見られるかもしれませんが、自分をコントロールするにはこれまでと違う考え方を敢えて取る、ことを考えてみても良いのかもしれません。
こちらでも軽く自己紹介しています。⇒コーチ探せる、事業継承面門ネット、Truly App
Twitterでも軽く呟いています。
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